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2010年08月 アーカイブ

りかちゃん電報と歴史 3

りかちゃん電報と、その歴史について。


りかちゃんが受け入れられたもうひとつの理由は、親しみやすくちょっぴりオシャレな名前と、徹底したプロフィール作りにあります。


まず、リカちゃんというネーミングですが、いくらオシャレな名前がいいとは言え、外国人の女の子の名前では親しみが持てないですし、だからといって、○○子という名前が大半をしめていた当時に、同じような名前では陳腐すぎます。


その点、リカという名前は日本名でありながら、少女たちが憧れた外国の雰囲気も漂わす絶妙なネーミングでした。


また、リカちゃんは、女の子たちが憧れを持つことができるようなプロフィールが与えられました。


それが、父親はフランス人で音楽家、母親は日本人のファッションデザイナーという設定です。


当時は、日本で外国と言えばアメリカでしたが、その時代にあえてリカちゃんの父親をフランス人にしたのは、そのころアメリカンドリームそのものがあまりにも現実的すぎて、人形というメルヘンを体現する玩具には向かないという判断があったからでしょう。


さらに、リカちゃんは、そのころの日本人にとって驚くほど華やかな家に住んでいました。


和室の多い日本家屋に住んでいた女の子たちにとって、目を見張るものばかりでしたし、室内の内装も西欧風でシャレていて、当時の女の子なら誰もが憧れていたベッドまでありました。


このような家に住んでいる女の子が現実にいないことはなかったですが、そういう人は、まだかなりの少数派であった時代に、です。


このような暮らしは全くの夢物語かと言えばそうではなく、いつかリカちゃんと同じような生活を送れるかもしれない、と想像できるものでもありました。


だからこそ、リカちゃんハウスでリカちゃん人形と遊ぶ女の子たちは、リカちゃんの暮らしに憧れつつも、リカちゃんを自分になぞらえ、夢を持つことができたのです。

りかちゃん電報と歴史 4

りかちゃん電報と歴史について。


ある日、タカラに、ひとりの女の子からこんな電話がかかってきたそうです。


「もしもし、リカちゃん、いますか?」


リカちゃんと一度でいいからお話をしてみたいと思ったのでしょう。


たまたま運良く、その電話に出たのは女性社員でした。


彼女は女の子の夢を壊してはならないと、とっさに判断し、機転をきかせてこう答えます。


「わたし、リカよ」


これ以降、タカラに電話をかけるとリカちゃんとお話ができるという噂が、少女たちの間でロコミで広まり、タカラあてに「リカちゃん、いますか?」という電話が日増しに多くなってきました。


そこで、開設されたのが「リカちゃん電話」なのです。


当初、リカちゃんの声は、アニメの『アルプスの少女ハイジ』のハイジ役、『うる星やつら』のテン役、『キテレツ大百科』のコロ助役などで有名な声優の杉山佳寿子さんが担当していましたが、リカちゃん生誕30周年を機に一般から募集するようになりました。


こうしてリカちゃんは、人形としては異例なことながら、声まで与えられるようになったのです。


それもきっかけは、たった1本の少女からの電話でした。


このように、リカちゃんは常に女の子たちの夢を反映し続けているのです。

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